名古屋大学 哲学研究室
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学部で哲学を学びたい方へ

哲学という学問について

「なぜ何かが存在するのか」「正しさとは何か」「私たちは本当に何かを知ることができるのか」――こうした問いを前にして、安易な答えに飛びつくのではなく、立ち止まって考え続けたいと感じる人。それが哲学に向いている人です。

哲学は、物事の「当たり前」を疑い、根本から問い直す学問です。筋の通った議論を粘り強く組み立てていく力が求められますが、同時に、読書や対話を通じて自分自身の見方が根底から揺さぶられる経験こそが、この学問の醍醐味でもあります。正解のない問いに向き合い続けることに知的な面白さを感じる人にとって、哲学は最も刺激的なフィールドになるでしょう。

名大の哲学研究室では、古代ギリシアから現代に至る西洋哲学を中心に、各自が自由にテーマを選んで研究を進めることができます。プラトン、アリストテレス、デカルト、カント、ニーチェ、フッサール、ハイデガー、ウィトゲンシュタイン――扱える哲学者や問題は多岐にわたります。なお、中国哲学とインド哲学にはそれぞれ独立した研究室があり、当研究室では主に西洋哲学を扱いますが、哲学において問われる問題は洋の東西を問わず通底しています。原典を読み解く力と、哲学的に思考する力を養うこと。それが当研究室での学びの核心です。

分属を考えている方へ(1年生向け)

文学部では1年生の秋学期初旬に分野・専門への分属を決定します。哲学分野でも、分属を考えている方に向けて毎年つぎのような機会を設けています。

春学期:人文学入門II

春学期に開講される「人文学入門II」では、哲学分野の教員がリレー講義形式で分野の紹介を兼ねた授業を行います。哲学がどのような学問で、名大の哲学研究室ではどのような研究・教育が行われているのかを知るよい機会ですので、哲学に少しでも関心がある方はぜひ受講してください。

秋学期:ガイダンスと相談会

秋学期に入ると、分属に向けた説明の機会が続きます。日程は毎年、文系教務課から1年生に通知されますので、そちらで確認してください。

その後、志望調査の提出を経て、分属先が決まります。

ガイダンスを待つ必要はありません

個別の相談や研究室の見学は、年間を通じて随時受け付けています。「哲学に興味はあるが自分に向いているか分からない」「特定の哲学者について研究できるのか知りたい」といった段階の相談で構いません。連絡先はこのページの末尾に記載しています。

2年次:進級に向けて

2年生にとってまず重要なのは3年次への進級です。進級に必要な単位については便覧の別表第1を確認してください。基本的には全学教育科目(英語・初修外国語・健康スポーツ科学・データ科学・教養科目など)を中心に単位を積み上げていくことになります。言語や教養科目の単位は落とさないようにしましょう。

ただし、全学教育科目だけに専念する必要はありません。哲学分野の専門科目は、卒論演習や一部の上級演習を除いて2年生から履修可能です。演習科目も2年生から取れますので、臆せずに挑戦してください。

2年次から取りたい専門科目

共通科目について

専門科目とあわせて、文学部の共通科目も履修していきます。

哲学以外の科目

哲学以外の専門科目も自分の興味に合わせて自由に履修してください。卒業のための「選択科目」の単位になります。自分が何を卒業論文で書くのかということも考慮に入れて履修プランを立てるとよいでしょう。

インド哲学や中国哲学や西洋古典学の概論系科目はサンスクリットや漢文等の知識を前提としないので履修しやすいです。特にインド哲学概論系は西洋哲学と通じる問題を多く扱っており、お勧めです。ただし、演習系の科目ではそれらの語学力が必要になる場合があるので、シラバスを確認するか担当教員に相談してください。

また、名古屋大学の情報学部・情報学研究科には哲学を専門とする教員が複数在籍しており、哲学に関連する授業が開講されています。主に講義科目が学部生にとって履修しやすいでしょう。これらは文学部の専門科目ではありませんが、「選択科目」として単位に算入できます(履修登録は情報学部側で行ってください)。

具体的な開講科目や時間割は年度によって変わりますので、各学期のシラバスを確認してください。詳しくは科学・情報哲学研究室のウェブサイトも参照してください。

3年次以降:専門的な学びへ

3年次からは、各教員の演習に本格的に参加して専門的な学びを深めていく段階です。「哲学・倫理学演習」「西洋哲学史演習」では、哲学のテクストの精読だけでなく、大学院生とともにより高度な哲学的議論に取り組みます。自分の関心に合った演習を複数受講しながら、卒業論文のテーマを徐々に絞っていきましょう。

授業以外にも、研究室では不定期に読書会が開かれたり、夏合宿で教員も含めた研究室メンバーとの交流が行われたりします。日常的にも研究室で学部生同士や大学院生と議論を重ねる中で、自分の問題意識が鍛えられ、卒論のテーマが見えてくることも少なくありません。研究室という場を積極的に活用してください。

4年生は卒業論文の執筆が中心となり、哲学セミナー(隔週の発表演習)への参加が原則となります。指導教員と相談しながら論文を完成させていきます。

編入をお考えの方へ

他大学・短期大学・高等専門学校からの編入学(第3年次編入)については、編入学で哲学を学びたい方へをご覧ください。選抜の流れや外国語外部試験、編入後の履修についてご案内しています。

参考リンク

Contact

相談・研究室見学について

個別の相談や研究室の見学は、年間を通じて随時受け付けています。関心のあるテーマが決まっている方は、メンバーページで教員の専門分野をご覧のうえ、直接メールでご連絡ください。どの教員に尋ねればよいか分からない場合は、下記までお問い合わせください。

哲学分野 相談窓口: n.iwata (at) nagoya-u.jp (岩田)

Mini Lecture

高校生のためのミニ講義動画

進路情報サイト「夢ナビ」で、哲学分野の教員によるミニ講義動画を公開しています。大学で哲学を学ぶとはどういうことか、実際の講義の雰囲気とあわせてご覧いただけます。

夢ナビ講義 約30分 2024年収録

絶対的真理を求めて:プラトンのイデア論とその背景

西洋古代哲学の起源からプラトンのイデア論までをたどり、絶対的真理の追求という観点から哲学の意義を考えます。岩田准教授が開発を進めるAI対話システムの紹介もあります。

岩田 直也 准教授

動画を見る ↗

外部サイト「夢ナビ」に移動します。

Open Campus

オープンキャンパス

毎年8月のオープンキャンパスでは、哲学研究室でも高校生向けの企画を行っています。2025年は、岩田准教授が取り組む「AIソクラテス」と哲学の議論を楽しむ企画を実施しました。研究室の雰囲気を知るよい機会ですので、哲学に関心のある方はぜひお越しください。

オープンキャンパスで、岩田准教授が大型モニタに映したAIソクラテスを相手に、高校生が哲学の議論をしている様子
2025年8月のオープンキャンパスにて。岩田准教授が取り組む「AIソクラテス」を相手に、高校生が哲学の議論を楽しみました。

Environment

研究室の環境

哲学リテラチャーラボ(311号室)。ホワイトボードと大型モニタ、本棚に囲まれた木の長机
リテラボ(311号室)。学部生・大学院生が共用する部屋で、演習や読書会、自習に使われています。
ギリシア語のプラトン『メノン』のテクストと、訳語を書き込んだノートとペン
原典講読の机。演習ではギリシア語やドイツ語などの原典を、辞書を引きながら一文ずつ読みます。